転職活動中に「良い会社がないわー」と嘆く人は、いつまでも転職できずに不満を持ちながら働くことになるかもしれません。
今は、企業はどこも人手不足で、かつてないほど選択肢がある時代になっています。この状況で転職先の候補が見つからないのなら、探す方にも問題はないか?疑うと改善の余地があるかもよーということです。
個人的には「良い会社がないから転職が上手くいかない」という思考は、かなり注意が必要だと思っています。その理由と転職先を探すときの基本的な考え方をまとめます。
少し考え方を変えるだけで、転職先候補の会社をざくざくピックアップできるようになることもある。是非、ご一読ください。
「良い会社がない」がダメな理由
今は、空前の売り手市場
2017年現在、有効求人倍率は過去最高クラスの数値を記録しています。歴史的にも転職市場に求人が最も多い状況だということです。
日経新聞によると2017年4月時点でバブル期越えの1.48倍。求職者一人につき約1.5件の求人があるということです。求人の数の方が多い状態。
参考:有効求人倍率、バブル期超え 4月1.48倍 :日本経済新聞
理由は、少子高齢化の進展・景気の回復など色々とありますが、労働人口の減少はしばらく続くため、この流れは継続する可能性が高いです。
これほど選択肢が豊富なことはそうそうない。ということは、探し方に問題がある可能性が高いと考えられる。
自分の価値が低いのも要因
転職市場での自分の価値と転職候補にできる会社レベルは比例します。
実績・経歴が十分で価値が高い人材だと判断されれば、黙っていても高年収・高待遇の会社からの求人が集まりますが、イマイチな場合そうはいかない。
つまり、良い会社が見つからないのは、企業から見たときの自分の価値が低いことにも要因があるということです。
自分にも責任があるのだから愚痴っているだけではいけない。前進するために打ち手を探す行動が必要なはずです。
配られたカードで勝負するのが人生
転職では運がなかったり、タイミングが悪くて良い会社が見つからないって人もたしかにいます。逆に運だけで良い会社に入れることも稀にある。
でも、運なんて自分でコントロールできないものが「ある」前提で計画を立てると、非常にリスクの高いものになりますよ。ただのギャンブルだと思います。
昔の偉い人が「悲観的に計画し、楽観的に行動しよう」と言ってました。
転職でいえば、ラッキーが起きて実力以上の企業に入れることを最初から計算にいれないということです。現実的な選択肢で何とかできないか考えるのが王道。
自分に配られるカードが悪いからといって「カードが悪いから勝てない」と投げ出したらそれで終わりです。
人生一回なんだから、投げずにやるしかない。手持ちのカードで、それをどう使えば勝てるかを考える方が生産的なはず。
転職先探しの基本的な考え方
満点を探さない
100%希望どおりの会社はありません。
え、そんなことわかってるって?
でも、転職希望者の多くは今の会社への不満を100%解消できる会社を探そうとしがちなんですよ。
会社は、長所の裏に短所があるもの。
- 高給をもらえるけど激務
- 楽すぎるけどスキルが身につかない
- やりがいが増えるけど収入が低い
転職して得るものがあれば同時に失うものも生まれます。
満足できる会社を選ぶには、自分が仕事場に求める要素は何なのか?何にストレスを感じるのか?をはっきりさせることが大事です。
ここが大事なんだということを前提に以下では具体的なやり方を説明。
トレードオフを意識する
今の会社で満たされない部分を埋めるのであれば、逆に今の会社にある部分を失わう覚悟も必要になります。トレードオフを考えるというです。
六角チャートを使うと考えやすい。
まず、自分が仕事に大切だと思う条件を5つ決めます。仮に以下の5要素だとします。
- 給料
- やりがい
- 労働時間
- 将来性
- 安定性
次は、今の会社が何点か。各条件ごとに5点満点で点数付けします。
- 給料:2点
- やりがい:2点
- 労働時間:3点
- 将来性:2点
- 安定性:4点
これが現状の職場です。合計点は13点。
そしたら今後は転職後に求める状態のグラフを作ります。今の会社と同じように合計13点となるように各パラメータに数値を割り振りましょう。
・転職先に求めるもの(やりがい・将来性を重視)
- 給料:2点
- やりがい:3点
- 労働時間:2点
- 将来性:4点
- 安定性:2点
やりがい・将来性を重視するなら、他の項目を下げなければいけない。これが現実の転職において必要な感覚になります。
転職で一気に合計点UPということは基本的にありません。自分の価値は変わっていないからです。
合計点を増やしたいなら、実績・経歴を積みましょう。
いまの会社で価値を高められるような実績・経歴を積めないから転職するという判断はありだと思います。
何を得たいのか、その代わりに何を失ってもいいのかが整理できれば、転職候補になる会社はおのずと見えてくるはずです。
運とタイミングは準備で掴む
良い会社の求人はすぐに埋まってしまうため、勝ち取るためには常に準備をしておく必要があります。
準備とは転職先に求める条件を明確にして、すぐに行動できるような体制を作るということです。
運とタイミングは万全の準備で掴みましょう。
まとめ
会社を移ることで全ての要素をパワーアップさせようとすると非常に難易度が上がります。良い会社がないなーと思ってしまうのは、ここを目指しているからじゃないでしょうか?
僕は最初の転職のとき給与・安定性を捨て、将来につながる経験や裁量の大きな仕事環境を得ました。
捨てる部分・諦める部分をはっきりさせると自分が欲しい条件がある労働環境はわりと手に入りやすくなると経験の中から感じています。
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