大学生の頃、長くやったのが居酒屋バイト。主にキッチンで料理を作っていました。
きつい・大変というイメージもあるようですが、経験者からすると…たしかに大変なこともありました(笑)とくに慣れるまでは辛いことが多かった。
しかし、場所を選べて、学生バイトも多く、料理スキルも身につき、まかないも食べられるなど、メリットもたくさんあります。メリットがないと続けないですよね。
自分の経験を交えながら、居酒屋のキッチンについて、仕事内容・大変なこと・仕事のコツなどをまとめます。バイト選びの参考にしてください。
居酒屋のキッチンの概要
居酒屋のキッチン業務は、オーダーに応じて料理を作る仕事です。
お店によって作る料理、 忙しさがぜんぜん違うため、お店選びが仕事の内容に大きく影響します。大手チェーン店か個人経営かでも雰囲気は違いました。
多くの居酒屋が、社員+学生アルバイトの形態でお店を回しています。学生は戦力です。そのため、学生バイトを募集している居酒屋は多く、ほとんどの人が自宅・学校から通える範囲内で働けるお店を見つけられるはずです。
仕事内容
多くの居酒屋キッチンで求められる仕事内容をまとめます。
経験した3店舗を元に、居酒屋キッチンで求められる仕事内容を網羅的に解説します。
料理
居酒屋の料理を大きく3つに分類し、それぞれの担当を解説します。
- 刺身などの冷たい料理=板場
- 揚げ物料理=揚げ場
- 焼き鳥など焼き料理=焼き場
各ポジションに一人ずつ配置することもあれば、一人の担当が横断的に担当することもある。お店によって違います。
板場
刺身・寿司・サラダなど、まな板と包丁で作れる料理をします。サラダなど盛り付けるだけの料理もありますが、揚げ場・焼き場と違って早めに出さないといけない料理が多いため、スピードが大切です。基本的な包丁さばきが身につきます。
揚げ場
主に唐揚げ類などの油を使う料理を作ります。オーブンを使った料理もここに分類。揚げ物料理は、油に食材を放り込んで盛り付けるだけ。細かい作業はありませんが、オーダーの数がとにかく多い料理です。優先順位をつけて作業することが求められます。
焼き場
焼き鳥などの串焼き料理を担当。どれくらいのタイミングで表裏をひっくり返すのかなど、経験が必要な業務です。
お店によっては、お客さんが見える位置で料理することになります。
仕込み
サラダを盛り付ける前段階まで作っておいたり、肉を小分けにしたり、すぐに料理が作れるような下準備を作るのが仕込みです。
営業時間の合間、営業時間の後、隙間時間を活かして、翌日以降の分をキッチンスタッフで準備します。アルバイトはやらなくていいお店もありました。
洗い物
お茶碗・大皿・小皿などを洗うのもキッチンの仕事です。形・サイズの違う食器類をどれだけハイスピードで洗えるかのスピード勝負の業務。
専属のスタッフを置くお店もあります。しかし、キッチンスタッフがオーダーの切れ目に平行して片付けるお店がほとんど。無心になれるので好きでした。
清掃
ゴミを掃き取り・床を水で流し・ブラシで磨くなどの清掃を行います。
水をバケツいっぱいに入れて運んだり、ブラシでゴシゴシ磨いたりするため、力仕事の側面が強い業務です。最後のシフトの人がやることになります。
大変なこと
繁忙時間はきつい
ピークになる時間帯のキッチンは戦場。街中の居酒屋だと、料理漫画バンビーノの厨房の様子に近い雰囲気がありました。
引用:バンビーノ
少ない人数で大量のお客さんを回す必要がある日は大変でした。
みんな余裕がないからめちゃくちゃピリピリしてるんですよね。「どけ!!」と怒鳴り声をあげるような人もいたりする…
でも、終わった後は達成感がありました。あっという間に時間が経過するので、「え?もうバイト終わりの時間?」となります。暇なバイトより、こっちが好きでした。
出来るようにならないと扱いが低い
仕事をスピーディーにこなせるようになる=回せるようにならないと「使えないやつ」という扱いを受け続けます。
お笑い芸人でバイトネタがありますが、これに近い価値観は本当にある(笑)
【爆笑ネタ集】 フルーツポンチ「コント バイトに命をかける男」
学生だった僕が、初めて「仕事ができる=偉い」という価値観があることを知ったのは、居酒屋バイトでした。社会にでる前準備として良かった。
頼られる存在になると、異性に好意を持たれることも!ワンチャンもあるで。
仕事のコツ
優先順位をつける
オーダーを回すには、優先順位を付けて作業を行うことが最も大切。
優先順位を間違うと、特定のお客さんを待たせてクレームになったり、オーダーを溜め込んでパニックに陥ることになります。
片付けながら作業する
片付けながら作業することを意識してから作業スピードが上がりました。
使った調味料を冷蔵庫に戻す、出した器具を元の場所にしまうなど、「戻す」作業をサボらずやりきると、結果的にトータルの作業スピードは上がります。
忙しくなってもパニックにならず作業ができるようにもなる。
周囲の動きをみる
客の増減・厨房全体のオーダー量・別のスタッフの動きを把握できるようになると、余裕が生まれます。
常に全力で料理すると疲れますが、周囲の動きがわかると「まだこの料理は遅れても大丈夫だな(クレームはこないな)」とかがわかるようになる。
個人的なtipsですが、他のスタッフの動きを先読みして、必要な道具を手渡すと「できるやつ」として一目置かるようになります(笑)やってみてください。
メリット
料理の基礎が身につく
包丁・フライパンの扱い方、油や調味料の使い方など、料理の基本が身につきます。
僕はカレーくらいしか作れなかったのが、包丁が使えるようになってからは、自炊する頻度が増え、料理のレパートリーが増えました。
料理技術は、一生使える腐らない技術です。それを、お金を貰いながら身につけられるのだからお得。
要領よく働くことが身につく
どんな仕事でも役立つ要領よく働くコツを身につけることができます。
使わない道具はきちんとしまう、優先順位をつけるなど、ここで身につけた仕事のコツは、その後、社会人になってからも活きます。
まかない料理が食べられる
ほとんどの店でまかない料理を食べられます。(*ないお店もある)お金がない学生にはありがたいですよね。
お金を稼ぎにいって、さらに食費も浮かすことができる。普通あまり食べないような料理をお腹いっぱい食べられる。
出会いがある
学生がたくさん働いているので出会いもあります。居酒屋で働く子は可愛い子が多い印象がありました。学生にとってアルバイトは出会いの場でもあります。
また、異性だけでなく同性の先輩・同級生・後輩との出会いの場でもあります。僕も、居酒屋で仲良くなった先輩に色々と遊びに連れていってもらっていました。
まとめ
居酒屋のキッチンは、いわゆる"楽なバイト"ではありません。しかし、バイト経験の中で社会人になって一番役立っているのは、居酒屋でのバイト経験だと思います。
大量のタスクを効率よくこなすことが求められるのが仕事。それが上手ければ評価されるのが会社です。
居酒屋で、大量のオーダーを捌くには何が必要か?考えて実行したことは、そのまま活かせています。個人的には非常におすすめのアルバイトです。